
鮨店でのデートが決まると、多くの人がまず服装を調べます。けれど、カウンターの鮨店で本当に気をつけたいのは、服そのものより、身にまとう香りのほうです。
服装は「きれいめの普段着」で足りる
格式の高い料亭とは違い、鮨店のカウンターに厳密な服装の決まりがあることは多くありません。
目安は、少しきちんとした普段着です。襟のあるシャツやジャケット、ワンピースやブラウス。相手と店の雰囲気から浮かなければ、それで十分です。
気を配るとしたら、次の三つです。
- 袖口 カウンターでは、手を前に伸ばす動きが多くなります。袖が広がる服は、器や醤油に触れやすい
- 長い髪 握りを口へ運ぶとき、前に落ちてこないようにまとめておくと所作がきれいに見えます
- 指輪や腕時計 器やカウンターに当たって音が出るものは、外しておくと気が楽です
香りは、服よりも目立つ
鮨は、香りを味わう料理でもあります。
酢の立ち方、魚の香り、海苔の香ばしさ、柚子のひとかけ。握りを口に運ぶ手前で、鼻はもう食事を始めています。そこへ香水が重なると、繊細な香りはすぐに負けてしまいます。自分だけでなく、隣の席のお客様の一貫にも影響する。カウンターは、席と席が近いからです。
香りの強い方の入店を、はっきりとお断りしている店もあります。R-30 hizenもその一つで、鮨の繊細な風味を保つため、香水や香りの強い柔軟剤などはお控えいただいています。香りが強い場合は、ご入店をお断りすることがあります。
見落としやすい、三つの香り
香水をつけない人でも、うっかりしやすいものがあります。
- 柔軟剤 自分では慣れてしまって気づきません。香りの残るタイプは、当日に着る服だけでも避けておく
- ハンドクリーム 握りを手で食べるなら、なおさらです。無香料のものを
- 整髪料とヘアオイル 顔の近くにあるぶん、食事中ずっと香ります
出かける前に、相手にもひとこと伝えておくと親切です。当日、店の前で気まずい思いをせずに済みます。
冬の札幌で、気をつけたいこと
札幌の冬は、装いにもうひとつ条件が加わります。
外は氷点下でも、店の中は暖かい。厚手のコートの下は、脱いだときにちょうどよい薄さにしておくと快適です。着込みすぎると、カウンターで汗ばむことになります。
足もとは、滑りにくい靴を。雪道を歩いて店に着いたら、入口で靴の雪を落としてから入ります。革底の靴で凍った道を歩くのは、すすきのに慣れた人でも避けるところです。
それから、マフラーやニットにも香りは残ります。柔軟剤を使わずに洗ったものを選ぶか、当日は別のものを。冬は重ね着が増えるぶん、香りのもとも増える季節です。
誘う側が、先に確かめておくこと
店ごとの決まりは、予約の前に見ておきます。
R-30 hizenなら、まず年齢です。お迎えしているのは30歳以上の方だけなので、相手の年齢を確かめておく必要があります。席はカウンターのみで、個室はありません。お料理はおまかせのコースのみなので、当日に注文で迷うこともありません。
装いより、過ごし方
結局のところ、カウンターで印象に残るのは、服よりも過ごし方です。握りが置かれたら、話の途中でもまず一貫。相手の飲む速さに合わせる。それだけで、食事の時間はずっと心地よくなります。
もうひとつ挙げるなら、時間に遅れないこと。おまかせのコースは、予約の時刻に合わせて仕込みが進んでいます。待ち合わせは、予約の十分前に。余裕をもって席に着くと、最初の一皿から落ち着いて味わえます。
乾杯の一杯に迷ったら、寿司とシャンパンの相性を。長く連れ添った相手との食事なら、夫婦で座るカウンター鮨も読んでみてください。